新宮CoCoスクエアでは、施設の運営において「人件費ゼロ」というユニークな仕組みを導入しています。これは、単なるコスト削減の手段ではなく、レンタルボックスオーナーたちの「月5時間店長制」を通じて、コミュニティと信頼の力で成り立っているものです。しかし、この仕組みを誤解すると「労働力の搾取」と見なされる危険もあります。そのため、利益を出さないことを前提とした運営理念がこの施設の大前提となっています。
新宮CoCoスクエアでは、オーナーが月5時間の店長として施設の管理を行います。この時間は、オーナーにとって商品販売の現場を直接体験できる貴重な学びの場となります。お客様との対話を通じて、自分の商品に対する反応をリアルタイムで知り、次の企画や製品開発に生かすことができるのです。
ただし、これを「オーナーに労働させること」と捉えられてしまえば、労働力ややりがい搾取と紙一重になりかねません。そこで重要なのは、新宮CoCoスクエア自体が営利を追求する施設ではなく、地域のオーナーたちが共に成長し、互いに支え合うコミュニティスペースとしての役割を果たしていることです。
新宮CoCoスクエアでは、施設としての利益を追求することはありませんが、オーナーたちには自分の商品を通じてしっかりと利益を出してほしいと考えています。レンタルボックスは、オーナーたちが自身の商品を販売し、ビジネスを育てる場として提供されており、そのための環境を整えています。
オーナーは、月5時間の店長業務を通じてお客様のニーズを把握し、自分の商品の売り方やPR方法を試行錯誤することができます。この経験を通じて、売上を伸ばすための戦略を考え、自分の商品をさらに磨いていくことができるのです。
もちろん、オーナーさんたちは自分たちの商品の売上を通じて利益を追求し、事業として発展させることを目指しています。この点で、新宮CoCoスクエアはオーナー同士が切磋琢磨しながら学び合い、互いのビジネスをサポートし合う場として機能しています。
新宮CoCoスクエアのもう一つの特徴は、行政からの支援や資金提供を受けずに独立して運営されている点です。多くの地域施設やコミュニティスペースが行政の補助金や助成金を受けて運営される中、新宮CoCoスクエアは、地域のオーナーたちと共に作り上げ、維持している「完全民間運営」の施設です。
これは、行政のルールや制約に縛ーと施設の関係が対等であり続けることが可能となっています。られることなく、地域のニーズに柔軟に対応できることを意味しています。オーナーや利用者の声をすぐに取り入れ、自由に施設の運営方針を決めることができる点は、新宮CoCoスクエアの大きな強みです。また、行政の資金に頼らず、オーナーたちとの協力体制によって施設を運営することで、オーナーと施設の関係が対等であり続けることが可能となっています。
施設自体は利益を追求せず、地域の創業支援やオーナーたちのチャレンジを応援することを主な目的としています。そのため、運営費は必要最低限に抑え、テナント料やレンタルボックス料といった少額の収入を運営費用として活用しています。こうした収入は、施設の維持や地域コミュニティを支えるための基礎資金となり、商業的な利益を上げるためではなく、施設全体の発展に貢献するために使われています。
新宮CoCoスクエアは、利益を出さないことを前提としながらも、オーナーたちには商品を通じて利益を生み出し、事業として成長していってほしいと願っています。オーナーが成長し、商品が売れ、地域に根差した事業が広がることは、施設としても大きな喜びです。
オーナー同士が店長を交代で務めることで、施設全体をみんなで支え合う仕組みができています。その結果、人件費を削減できるだけでなく、オーナー同士の結びつきが強くなり、共に成長する場が生まれます。利益を出すことではなく、こうした「コミュニティの維持と発展」に価値を置くことで、オーナーたちも施設も無理なく運営を続けることができるのです。
新宮CoCoスクエアの「人件費ゼロ」が成り立つ理由は、オーナーたちの協力とコミュニティの力に支えられています。そして、その背後には「利益を出さないこと」を前提とした運営方針が存在し、これによりオーナーが自発的に管理を行い、施設全体が地域と共に発展していくことを目指しているのです。
さらに、行政からの資金に頼らず、完全に地域のオーナーたちと共に築き上げる独立運営であることも、この仕組みが成り立つ重要な要素です。これにより、新宮CoCoスクエアはオーナーや地域の声を反映させ、柔軟で対等な運営を続けることができています。
ただし、オーナーたちには自身の商品販売を通じて利益を出し、事業として成長してほしいと考えています。そのために施設は、オーナーが販売を通じて成長できる学びとチャレンジの場を提供し、利益を生み出すためのサポートを惜しみません。経済的な利益を最優先としないからこそ、オーナーたちは自分のビジネスを成長させ、地域と共に発展する意義を見出せるのです。
さて、ここまで読んでくださった方の中には、「このプロジェクトを主導している平井良明は、どうやって生活しているの?」と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、私(平井良明)はこのプロジェクトを職業としているわけではありません。新宮CoCoスクエアにはあくまでも「一参加者」として加わり、地域のオーナーさんたちやプチ起業家の皆さんと一緒に楽しみながら参加しています。
私自身には本業があり、そこでの収益を通じて生活を支えています。そのため、このプロジェクトから直接的な報酬を得ることはありません。なぜなら、ここで私が大きな報酬をもらうとなると、月5時間店長の仕組みが成り立たなくなると考えているからです。もし私自身がこのプロジェクトを通じて報酬を得ることになれば、オーナーさんたちの協力体制に歪みが生まれ、対等な関係を維持することができなくなるでしょう。
だからこそ、このプロジェクトは「みんなで作り上げる場所」として、私も一参加者として関わり、同じ目線でオーナーさんたちと一緒に取り組んでいます。オーナーさんや利用者の方々と共に、地域に必要なコミュニティスペースを育てていけることを楽しんでいるのです。
こうした姿勢で関わることで、私も他のオーナーさんや個人事業主の方々と一緒に成長し、プロジェクトの成功を心から願っています。
これからも、新宮CoCoスクエアをみなさんと一緒に盛り上げていけたらと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いします!